資格手当が出る会社、出ない会社

10月18日に宅地建物取引士、いわゆる宅建士の試験がありました。

不動産会社で働いていると、この時期は宅建士の試験で社内がソワソワするでしょう。

試験が終わると、その日のうちに自己採点して、おおよその合格点の予想も資格学校各社が発表します。なので受験した当社の社員の合否もなんとなくその日のうちに分かるのです。

今年はおそらく5名くらいは合格するかなと思っています。合格点次第ではもっと増えるかもという状況で、受験した社員のうち半数近くが合格圏内です。

近年は宅建士試験も昔に比べると難易度が上がっているようですが、合格圏内の方はもちろん、惜しくも届かなかった方も、仕事をしながらしっかりと勉強をしているようで本当に頭が下がる思いです。

当社では宅建士の資格保有者に月額15,000円の資格手当が支払われます。勉強中の社員には、合格したら手当が出るから頑張ってとよく伝えます。当社としても、それだけ重要な資格と考えています。もっと手当が高額な不動産会社もきっとあるのでしょう。

ところで、ぼくが新卒で就職した会社は、マンション管理の会社だったので管理業務主任者という国家資格が、いわゆる不動産会社にとっての宅建士の位置づけで重要視されており、取得が義務付けられていました。難易度は宅建士試験と同程度で合格率は20%くらいでした。

ぼくは幸い入社初年度に合格することができましたが、それが特別優秀というわけでもなく、新卒入社の3分の1くらいは内定時代に合格していました。そんな会社なので、入社後何年も合格できない人は針のむしろという感じでした。

なんせ、会社の経費で資格学校に通わされたり、終業後に講師を呼んでの特別授業を実施したりなど、「ここまでお金かけたんだから、まさか落ちるなよ」というようなプレッシャーがすごいのです。

なので社歴の浅い社員の一部以外は基本的に管理業務主任者は保有しているという状態でした。

興味深いのは管理業務主任者について、資格保有に対する手当が一切なかったことです。他の関連資格(宅建士、マンション管理士、建築士など)は合格時の一時金がありましたが、取得を義務付けられている管理業務主任者だけは手当が全くなかったのです。

普通に考えると、資格手当を出したほうが、モチベーションが上がって保有率が高まるんじゃないかって思うのですが、この会社は考え方が逆で、持っていて当たり前の資格になんで手当を出さないといけないんだ、という考え方のようです。

たしかに手当がつくということは、「手当はいらないので資格取得しない」という選択肢を与えることになりかねません。

なるほど、そういう考えもあるんだなと思ったものです。

当社は当面は資格手当を現状通りとするつもりです。いまさら今まで支払ってきた資格手当をやめるってわけにもいかないので。ただ、考え直すタイミングもいつか来るのかもしれません。

近江陵太郎(Ryotaro Omi)
株式会社セクト代表取締役社長

コメントする

目次